ホッカイロで火事になるかどうか。
冬のお供のホッカイロ。
冷えた体を温めてくれますが、火事なる、とかいろんな噂があるみたいです。
実際のところ、ホッカイロで火事になるのかどうか。
また、ホッカイロ以外で火事の原因になる物の話について紹介しています。
ホッカイロで火事になるかどうか。
ホッカイロで火事になるかどうかですが、そもそもホッカイロの成分や発熱の仕組みなどについて簡単に紹介します。
ホッカイロの成分と発熱の仕組み
ホッカイロの中身の半分以上は鉄の粉です。
で、ホッカイロが発熱する理由は、その鉄粉が空気と触れることで酸化するらしいんですが、その反応と共に発生する熱を利用しているとのこと。
ちなみに、
- 最高温度~66度
- 平均温度~52度
で、使用するホッカイロの種類にもよりますが、40度以上の持続時間は約20時間。
まあ、20時間使用することもなかなか無いかもしれませんが、それだけすごいって言うことですね。
で、火事になる?
ホッカイロの注意書きには、布団の中など密閉された空間で使用を続けていると、必要以上に発熱し火事になる恐れがあるという主旨の記載もあります。
この場合、あくまで可能性があるという話で、布団の中での使用を禁じているわけではないようです。
先に触れたとおり、最高温度は60度程度です。
仮に火事になるには、火が発生することが必要になりますが、そもそも60度程度で発火する物質自体がそうそうありません。
60度だと低温サウナとかの温度で、その程度の温度で燃えるようなものがその辺にあったら怖いですよね^^;
ちなみに、発火はある温度になると自然に火が出てくること、似たような言葉に引火というのもありますが、火を近づけたときに火がついて燃えだすことを言います。
この引火点でいうと、極端な例を上げるとガソリンの引火点は-40℃以下です。で、発火温度はというと、300℃。そういうことです。
ちょっと面倒な話になりましたが、ホッカイロを布団の中で使用しているときに、環境も影響しますが可能性は0ではないものの、可能性としては低いという話。
ということで、絶対とは言えませんが、ホッカイロで火事になることはほぼなさそうです。
そもそも、簡単に火事になるようなものであれば市販されていませんからね^^;
ホッカイロで火事になる心配も必要ですが、むしろやけどになることのほうが確率としては明らかに高いです。
ちなみに、ホッカイロの中身と同じような成分が使われいるものに「脱酸素剤」があります。乾燥剤と似ていますが、全くの別物です。興味のある方はどうぞ→脱酸素剤と乾燥剤の違いってなんですかね?
ホッカイロで火事になる?ポケットに入れておくと危険?
ということで、ホッカイロで火事になる可能性が低いことがわかりました。
火事にはならないものの、やはり50℃程度とはいえ長い時間肌に直接触れたままだったりすると危険です。
ホッカイロをポケットに入れておく場合、直接肌に触れてはいないものの、比較的高温になるため、いわゆる「低温やけど」になる可能性もあります。
ホッカイロでやけどになるかも
通常、やけどというのは高温の物が触れたりすることで起きる症状ですが、
ホッカイロなどの比較的低温のものが長時間触れ続けることで生じるのが低温やけど
です。
ちなみに、高温のものが触れたりした場合、熱くて瞬間的に離れますよね。
なので、やけどにはなるもの、比較的治りも早いしきれいに治ります。
ホッカイロなどで起きる低温やけどは、長時間触れているので、やけどが体の皮膚の深いところまで入り込んでしまいます。
そのため、治るのに時間がかかったり、完治後に跡が残ったりします。
ホッカイロ同様、長時間触れ続けることで低温やけどの可能性のあるものとしてコタツ、電気カーペット、電気毛布などがありますので、取扱には十分注意しましょう。
ホッカイロ以外で火事になるもの。
余談です。火災について興味のある方は読んでください^^;
ホッカイロは身近なものですが、同じく身近なもので火事になる可能性のあるものもあります。
乾燥剤
で火事になることがあります。
乾燥剤の中身が生石灰と呼ばれるものです。
こんなのです。
同じ乾燥剤でも、シリカゲル、というのもありますがあれは大丈夫です。
乾燥剤の生石灰に水を少量かけると、数分で100℃程度まで発熱します。これが、条件が重なると発煙して、発火することもあります。
この乾燥剤にも、水気のあるところに置くと発熱することがある、という記載があります。
で、実際に発熱するかやってみました。
※危ないので真似しないでください。
袋から生石灰を取り出します。
乾燥剤から取り出した生石灰に数滴の水を垂らしました。
画像では分かりづらいですが、数分後、発熱し、容器の底は熱くてさわれません。
生石灰そのものが燃えることはありませんが、発熱した状態で燃えやすいもの、燃えやすい気象条件などが重なると火事になる可能性があります。
なので、捨てる時は水分を含んだゴミと一緒にしない、心配な場合は、数10分程度水に浸してから捨てるなどの対応が必要です。
捨て方の話→乾燥剤の捨て方。シリカゲルなどそのまま捨てても大丈夫?
ちなみに、生石灰の量が数十キロのレベルになると、数百度とかにもなります。
ホッカイロの火事の話を考えていたら、なんとなく乾燥剤のことも思い出したので簡単に触れてみました。
もうちょっと詳しく書いてます。→乾燥剤の石灰に水をかけるとどうなるかやってみました。
ホッカイロで火事になるかどうかのまとめ
以上、ホッカイロで火事になるかどうかなどの話題について紹介しました。
他、やけどの話、ホッカイロ以外でも身近なものでも火事になる可能性のあるものについてでした。
参考になれば幸いです。
ありがとうございました。