冬の到来とともに登場する土鍋。
今年も雪が振り始めました。
寒い時は土鍋料理に限ります!
土鍋に限った話ではありませんが、陶器を使い始める時には「目止め」が必要だとよく言われていますが、
- なぜ目止めが必要なのか
- 目止めの簡単なやり方
について書き留めておこうと思います。
土鍋は目止めが必要かどうか。
土鍋などの陶器には、「目止め」という使い始めにする処理が必要だとよく言われています。
土鍋は耐久性も高いし、見た目の雰囲気がいいですし、何よりも保温力が高い!
なので、一通り煮込んでテーブルにおいてしまえば、カセットコンロがなくても、しばらくはグツグツ言ってます。
そこまで、頻繁に食卓に登場するわけではないものの、やはり1度購入した土鍋は使い込む程に愛着が湧いてきます。
ま、家では冬になると多い週で3日に1回は鍋のときもありますが笑
そんな土鍋を、長く使い続けるため、美味しい料理を作るために必要なこと。それが
「目止め」
です。
この目止めを知らずに使い始めると、
- 割れやすくなる
- 煮汁などが染み込み見た目や、料理の味を損ねる
ことにもなるので、新品の土鍋を購入したら、まずは目止めを行うことが必要になります。
目止めのときに使用するものにもいろいろありますが、基本的にどんな目止めのやり方でも原理は同じです。
一度覚えてしまえば、土鍋以外の陶器にも使える方法なので損はないと思います。(湯呑とかも同じ)
土鍋などの陶器になぜ目止めが必要なのか。目止めとは?
さて、土鍋を使いはじめるときに、目止めが必要なのはわかったけど、なぜ必要なのか、という点についてです。
土鍋などの陶器は「土粘土」でできているのは知っていると思います。
それを焼くと固くなります。
固くはなるものの、陶器には目に見えない小さな凹凸がたくさんあります。
自分の実家のあたりでは、1年に1回、土粘土をこねていろんな作品を作り、広い敷地に作った窯で焼くというお祭りがあります。
ちなみに、窯で焼いている光景は知らない人が見ると、火事です笑
それはさておき、小学生までは毎年のように作品を作るので、必然的に家にも作品が増えていきます^^;
子供たちが器のようなものを作ることもよくありますが、雨ざらしになっている作品もあります。
そこに、雨が振り水が溜まるんですが、数日経過するとその水はなくなります。
これは、陶器の表面に目に見えない凹凸やら穴があり、そこから水が染み出しているということ。
つまり、調理器具として密と作られた土鍋でも、その凹凸があり、そこへ食材が入り込むことで変色や臭い移りがおきてしまうんですね。
目止めが必要な理由は、それを防ぐために表面をコーティングする作業です。
要は、穴を埋めてしまう、というとわかりやすいかもしれません。
シミやひび割れの予防にもなります。
土鍋の目止めをするときに必要なもの
ここまで、なぜ土鍋の使いはじめに目止めが必要なのか、について紹介しました。
目止めの目的は、鍋の表面の小さな凸凹や穴を塞ぐことです。
なので、臭いがつかず、かつ糊のような役目を果たすもの。それは
デンプン
???と思うかもしれませんが、保育園などで使う、手で塗ったりする半透明の糊。
あれの名前は「デンプンのり」です。
ご飯が床におちて踏んでしまったことを想像してください。
はい。
くっつきます。糊のように笑
これら、糊のような役目をする成分がデンプンなわけですね。
つまり、デンプンが含まれているものであればなんでもいいんです。
かといって、デンプンって売ってないですよね^^;
デンプンが含まれているものを使います。
- ごはん(炊いたやつ)
- 小麦粉
- 片栗粉
これらを、土鍋の目止めをする際に使用します。
土鍋の目止めのやり方
では、簡単に土鍋の目止めのやり方を紹介します。
- ごはん(炊いたやつ)
- 小麦粉
- 片栗粉
について、それぞれ紹介しますので、とりあえず自宅にあるものでやってみましょう。
土鍋の目止めのやり方~ご飯
- 鍋底が濡れていないか確認。濡れている場合は完全に乾くまで火にかけない(割れるかも)
- 土鍋に8分目くらいまで水を入れ水量の5分の1以上の炊いたご飯を入れる。
- 弱火で、吹きこぼれに注意しながらゆっくりと煮沸し、1時間ほど炊き込みます。(フタはしない)
- 火を止め、土鍋を冷まします。最低2,3時間。
- 土鍋が十分に冷めたら、おかゆを取り除いて柔らかいスポンジ等で水洗いし、一晩以上完全に乾燥させる
- 目止め完了
この時、はじめに水をいれて沸騰してから、ご飯を・・・とやってしまうと、ご飯からデンプンが溶け出す前に、水が鍋に染み込んでしまうので、火に掛ける前に、ご飯と水を入れましょう。
片栗粉・小麦粉で目止めする方法
- 土鍋に8分目くらいまで水を入れる
- 片栗粉を大さじ2杯入れて、弱火にかけて沸騰させる
- 10分〜20分沸騰
- 火を止めて、土鍋が完全に冷めるまで待つ
- 冷めたら、中身を捨てて土鍋を水洗い
- 目止め完了です。
土鍋は陶器。磁器ってなんだろう・・・
ちょっと話がそれますが、陶器と似たようなものに、
「磁器」
というものもあります。
これらは、似ているようで、全くの別物。
陶器は「土もの」とも呼ばれるように、粘土から作られます。磁器の原料は石。
- 粒子の細かさ 陶器よりも磁器のほうが細かい
- 表面 陶器はざらざらで磁器はつるりとしている
- 耐久性 磁器のほうが高い
という違いがあります。
なので、磁器は水を通しにくく色や臭いも付きにくいため、目止めの必要がありません。
陶器というと土鍋や湯呑がわかりやすいですが、対して磁器はコーヒーカップや急須なんかによく使われています。
違いがわかりにくいものもありますが、見分けるには底を見て、ザラザラしていれば陶器です。
ということで、陶器の湯呑なので、土鍋と同じように目止めが必要かどうかについては、
やらないよりはやったほうがいい
と思います。
以前、知人で
知り合い
と言っていた方は、目止めは必要ない派でした汗
その分耐久性は劣るかもしれませんが。。
土鍋の目止めは必要かどうかのまとめ
以上土鍋に目止めは必要かどうかについて
- 目止めは必要
- 目止めのやり方
などについて紹介しました。
目止めをすることで、長く使うことができますし、使い込むことで味が出てきますし愛着も湧いてきます。
使い始めには目止めを行うことをおすすめします!
参考になると幸いです。
では最後までありがとうございました。